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2016-02-03

「洟をたらした神」吉野せい

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04:「洟をたらした神」吉野せい

Q1:あなたがこの本と出会ったきっかけは?
清水真砂子氏の文章のなかで。
第三のことばを獲得した人が使う文体のモデルとして出てきた。

Q2:この本のどんな所が気に入っている?
男性的でも女性的でもなく、自分自身のことばで自分の持っているものを過不足なく語れる人は、なかなかいない。
いつか自分も、と憧れる。

Q3:一番好きな言葉や場面は?
①俘虜にふるまった熱い茶と、お返しに投げられ花のようにひろがった、真白な人絹布。
②兵営にいる息子との、ほんの一言二言交わしたやりとり。

Q4:この本を読んでいる「読書の風景」はどんな場所や時間ですか?
いろいろな物事を片付けた後、もう寝るだけという夜に、ひとりで静かに……
読めたのは一回か二回。
涙もろくはずかしいので人前では読まない。

空想製本屋から
作者は、開拓生活の後、晩年筆をとった人です。つくろわず飾らず、ただありのまま、自然とともに生きることを実践していました。
表紙にはやぶれのある、手紡ぎ手織りの布と、古い蚊帳を組み合わせました。
どちらも作者と同時代のもの。

*コメントは、持ち主の方の許可をいただいて掲載しています。