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2016-02-04

「キッチン」吉本ばなな

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012:「キッチン」吉本ばなな
(文庫本→布装厚表紙、くるみ製本)

Q1:あなたがこの本と出会ったきっかけは?
とても有名な作品なので存在は知っていたけれど、とても悲しい気持ちの時に「軽いものが読みたくて」手にとった。でも軽くはなかった。

Q2:この本のどんな所が気に入っていますか?
人生分からないことばっかりで、居てほしい人はいなくなっちゃうし、でもそんな中でも美しいことは確実に存在するのだよ、と語りかけてくれるところ。

Q3:一番好きな言葉や場面は?
夢のキッチン。私はいくつもそれをもつだろう。心の中で、あるいは実際に。あるいは旅先で。ひとりで。大ぜいで、二人きりで、私の生きるすべての場所で、きっとたくさんもつだろう。

Q4:どんな状況でこの本を読みたいですか?
やはり午前4時ごろ。できれば冬の夜明けに布団の中で読みたいです。

Q5:この本にまつわる印象的な記憶や思い出を教えてください
一生で一番の喪失をしたときに読んで、少しだけ人生を信じられる気になりました。

空想製本屋から
朝の気配がほんの少しするけれど、まだ闇は深い。そんな夜明けを待つような空を表現しました。暗い中、手探りで見つける少しの希望。
紫色の布をつないでつくった夜明けの空に、ガラスビーズを削って埋め込み、星座のように。タイトル刺繍。

*コメントは、持ち主の方の許可をいただいて掲載しています。