・本の修理 「風貌」土門拳
本文破れ修理、綴じ直し、表紙作り替え、ソフトスリップケース
1954年刊の写真集の修理を承りました。
綴じが緩み、表紙もぼろぼろになっていたので、一度ばらして構造から作り変えました。
元の表紙や箱は剥がして、貼り込みました。
65年前の本から伝わるエネルギーに、作業の手を止めて読み入ってしまうことしばしば。
教科書の著名人の写真とは違う、個人の生がありのまま切り取られた肖像写真。
時を経てぼろぼろになっても、永井荷風が、川端康成が生きた時代に紙を通して触れられる、古い本の価値を改めて実感します。